中学2年の時の恋人、U美から自宅に電話があったのは高校2年の夏だった。父や母は出かけていて1人で留守番をしていると言うとU美は今から行ってもいいか?と言う。
別にいいけど、と電話を切ってから10分くらいで彼女はやってきた。玄関を開けるとU美が立っていた。でも、それは私の知っているU美ではなかった。以前はどちらかというと地味で大人しい印象だったが、目の前にいる彼女はミニスカートに網タイツ、髪を茶色に染めて化粧をしていた。どこから見てもイケイケのギャルという感じだ。
「あがってもいい?」
U美が言う。
私は当時、父と母と3人で2DKの狭い公営団地に住んでいた。私は3人兄弟の末っ子で、上の二人は高校を卒業すると家を出ていた。リビングの他に2つある六畳間のひとつが私の部屋になっていた。
部屋に入るとU美は「K君は今彼女はいるのか?」とか、「K奈とどうしてエッチしなかったのか?」「もしかして童貞なん?」などと、なんだかそっち方面の話ばかりしてくる。それから「わたしちょっと変わったやろ?最近はまあ勉強よりも遊びが楽しいわ、恋愛とかエッチとかもあんまり堅苦しく考えへんタイプやねん」と大人びて言ったかと思うと不意に体をこちらに寄せてきて言った。
「私、今フリーやから」
そしてU美はゆっくりと手を伸ばして私の股間を触った。
それから先はU美のなすがままだった。あの大人しかったU美のいやらしい風貌に圧倒されていて声も出なかった。誰か見知らぬエロい年上のお姉さんに犯されているような気持ちだった。
U美の手がズボンのベルトをはずしてジッパーを下していく。パンツをおろしてペニスがまるみえになった。私は包茎だったから皮をかぶっているペニスを見られるのが恥ずかしかった。彼女はさして気にする風もなく手慣れたようにペニスを握るとゆっくりとしごいた。しばらくして十分にペニスが勃起した頃、彼女は顔をそれに近づけて口に含んだ。
これがフェラチオというやつか。
初めてのことで興奮と感動はあった。だけどせっかく口でしてもらっているのになぜだか思っていたよりも気持ちがよくなかった。あれ、おかしいな?エロ本とかではめちゃめちゃ気持ちいいみたいなことを言ってたのになあ。緊張のせいかとも思った。今にして思えばすでに私のペニスは間違ったオナニー方法のおかげで感度が鈍くなっていたのかもしれない。
K奈との時は先に進むのが怖かったが、今回はU美が主導権を握っていたのと中学の時から一緒だったなじみやすさもあって、「セックスしてもいいかな」と思った。U美はみずからも服を脱ぐと、すでにビンビンになっている私のおちんちんを股間へと導いた。
だけど膣に入れようとしても入らなかった。先っぽが少し入るか入らないかで中に進めない。何が起こっているのか分からず中途半端なまま汗だくになって何十分も時間がたった。
もうすぐ親が帰ってくる時間だ。私とU美はあきらめ、服を着た。先っぽだけちょこっと入ったか入らないかのこの体験は、はたして初体験と言えるのかどうか分からない。その後も人生のいろいろなタイミングでU美は私の前に現れたがこの時のことを深く聞いたりはしなかったし彼女も話さなかった。
この日私は、男はセックスをちゃんと出来ないとかなり情けない気分になるものだと強く感じた。
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