セックスで男性自身が役に立たない場合の薬としては有名なものにバイアグラがあります。これは勃起に問題があるEDを劇的に改善してくれる治療薬で、多くの男性の悩みを解決し、世界中で人気となりました。ED治療薬はその後もレビトラ、シアリスなども開発され、EDが原因でセックスができないという問題はもはや薬で解決できる世の中となっています。では膣内射精障害の場合はどうでしょうか?
ED治療薬で効果がある場合も
バイアグラに代表されるED治療薬は勃起不全(ペニスが立たない、勃起しても固さが不十分、勃起が維持できないなど)を改善する治療薬です。
膣内射精障害の男性の場合、膣内で十分な快感を得られないことから萎えてしまうことで射精までたどりつけないことがあります。
そうしたタイプの膣内射精障害にはED治療薬を使うことで射精できる場合があります。
膣に挿入しても途中で萎えてしまう中折れが起こる場合、EDなのか膣内射精障害なのか判断が難しいところですが、そうした症状にはED治療薬は効果が期待できます。
ただ、勃起は十分なのにいくら頑張っても射精しない。
そんな症状の膣内射精障害にはいくらバイアグラを飲んでも効果は期待できません。
うつ病の治療薬が膣内射精障害に効く!?
うつ病の治療に使われる精神神経系の薬の中でも三環系抗うつ薬のアモキサピン(アモキサン)、イミプラミン(トフラニール)、アナフラニールなどが逆行性射精や膣内射精障害に対して効果がある可能性がある。
ということが医師の研究結果として報告されています。
これらは本来はうつ病の症状改善のための薬で、効能として記載されていないことから、これらの薬を膣内射精障害の患者に投与するのは適応外となります。
たとえば、病院の泌尿器科へ行って「アモキサンを下さい」と言っても処方箋をかいてもらえるかどうかはよくわかりません。たぶん難しいでしょうね。
薬の副作用で性機能障害に!?
こうした抗うつ剤で膣内射精障害が治るなら嬉しいのですが、じつは三環系抗うつ薬には強い副作用があります。
アモキサンの副作用には、不安,焦燥,せん妄,興奮,発熱,発汗,頻脈,ふるえ,反射亢進,下痢などのセロトニン症候群、けいれん,意識障害などを伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)、心筋梗塞、幻覚,せん妄,精神錯乱,けいれん、顔や舌のむくみ、食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘、血液障害、肝機能障害,黄疸、筋肉痛,脱力感、アレルギー症状(発疹,じん麻疹など)、動悸,不整脈,心発作,心ブロック,頻脈/眠け,不眠,不安,口周部などの不随意運動・振戦などのパーキンソン症状,運動失調,四肢の知覚異常,焦燥,構音障害/黄疸/口渇,悪心・嘔吐,食欲不振,下痢,便秘,味覚異常/ふらつき,頭痛,めまい,倦怠感,発汗,排尿困難,視調節障害・・・・
そしてなんと、性欲の増大(これは別にいいかもしれません)、もしくは減退等の性機能障害を示す可能性があり薬剤性ED /勃起不全を発症する事もある、というのです。
副作用が多すぎるだけでもやばそうですが、膣内射精障害を治すために飲んだ薬の副作用で性機能障害になるかもしれない、というもはやなにがなんだか分からない状態になってしまうようです。
精力剤、強壮剤、サプリメント
射精力を高めるには体が元気であることも大切ですから、精力剤や強壮剤といわれるものも効果はあると思われます。よく言われるのが亜鉛やマカなどですね。いろいろな種類の商品があって、おどろおどろしいネーミングのものでいかにも効きそうなものも多いですが、こうしたものはあくまでも栄養補助食品です。薬のように劇的な効果は期待できません。
つまりは・・・
現状では膣内射精障害の特効薬はありません。
効くかもしれない薬はあるものの、強い副作用があり、効果も保証されていないのが現状です。
膣内射精障害の場合、オナニーでは射精できるわけですから性機能には問題がないわけで、薬で治すことが難しいのも当然のような気もします。
やはり、健康で元気な体を作り、オナニートレーニングでペニスの感覚と脳内の射精に至るプロセスを正常に戻す。これしか今のところ道はないようです。